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いつかは安曇野みたいに山に囲まれてきれいな水の場所に住みたいと思っています
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十数年ぶりに実家に帰省した際、短い滞在時間にどうしても寄りたいところがありました。路地裏の小さなパン屋さんです。

地元もそれなりに開けていて、オシャレなカフェやベーカリーも出来ていましたが、そのパン屋さんは学生時代と変わらない、むしろ寂れた古い商店街の路地裏に今も変わらずありました。

昔ながらのショーケースにならぶパンも変わらぬ顔ぶれです。高校生の頃部活が終わってお腹が空いている時に、このパン屋さんによって名物のコッペパンを買って仲間と公園で食べました。

長さ25センチ、厚さ10センチはあろうかというコッペパンは、中身を無料で挟んでくれます。ピーナツバター、チョコレート、マーガリン…素朴なものばかりですが、古い石窯で焼いたパンはもっちりとして食べ応えがあり学生にはぴったりでした。

懐かしい気持ちでコッペパンを買い、中身を選びます。いかにも職人さんなおじいちゃんもあの頃のままです。「今日十数年ぶりに来ました。

変わってませんね。懐かしです。」と言葉をかけると「ありがとうございます」とぶっきらぼうな感じの返事でしたが、ピーナツバターをいつもより多めに塗って下さいました。

帰りの坂道、我慢できずに歩きながら食べてしまいました。いい年して恥ずかしい。けれど学生の頃を思い出して切なくなりました。

おじいちゃんとおばあちゃんで営む、日に焼けた看板のパン屋さん。周りにきらびやかなお店が増えていく中であと何年あのままでいてくれるのでしょうか。次に帰省した時にも必ず立ち寄ろうと思っています。
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